整えるということは、その前の状態として、
いわゆる“歪んでいる”ということになりますが、
歪むには、歪むだけの原因・理由があります。

その“歪む原因・理由”を無視して、
ただ、真直ぐにするだけでは体は辛くなってしまいます。

猫背で姿勢が悪いからといって胸を張ってみても、
すぐにしんどくなって続かないで、崩れてしまいますね。

一つには、
全身のバランスによって猫背になっているので、
猫背だけ戻しても、
土台が崩れたままでは、バランスが保てず、
無理な負担を掛けて猫背を戻しているので、
すぐに戻る・辛くなるという事もあります。

“歪む原因”としては、
一般的には仕事の状態
（パソコン・デスクワーク、立ちっぱなし等）や
家でテレビを見る姿勢、寝る時の状態、
脚組み、カバンの片掛けなどの
体のクセが思い浮かぶでしょう。

それに加えて食生活やストレス、
パートナーとの立ち位置、
環境、嗜好、趣味や過去の怪我や病気といった、
その人の歴史、考え方や性格まで含まれます。

それらの“歪む原因”の結果が、
今の身体の状態として表れているのです。

それらの“歪む原因”は、変えることが難しいものが多い。

そこで無理に姿勢を正そうとすると、
他の部分に掛かった負担で、逆に痛めてしまいます。

それは、身体がすでに、
その“歪みの原因”を作る状態になっているからです。

姿勢を正せない身体、気に病む身体、
甘いものを食べてしまう身体。

そういう状態になっている“歪む理由”があるのです。

ですから、“歪む理由”までたどり着かずに
その原因を変えようと思っても、
身体が納得していない。

だから、決心しても戻ってしまう。