もう一つ、ゲストの鈴木さんの言葉で。
「演出は、役者が飽きないように、
同じセリフで遊べるようにしていく」とあった。
「おとあそび工房」の、名前にも入っている、
“あそぶ”ということ。
“あそぶ”というのは、
一般的には良い意味でとられることはすくない。
勉強、仕事など、やるべきことを
ほったらかして違うことをしている。
こどもは「あそんでないで、ちゃんとご飯食べなさい」
などと怒られる。
勉強、仕事を中心に考えると、他の事へ意識が行っているので、
“あそぶ”ことは集中していない状態。
意識が散漫で物事が進まない。
社会的には成果・結果が評価になるため、
あそんでいると成果・結果につながらない。
評価にならない。
「あそぶな」ということになる。
最近では、
「あそびも大切」などと言われるようになってきているが、
勉強や仕事の効率を上げるための切り替えとして“あそぶ”。
しかし、目線は、やはり勉強や仕事が中心になっている。
勉強・仕事という目的のために“あそぶ”。
“あそぶ”こと自体は、
効率を得るための補助的な重要性しか見出されていない。
私は、整体師なので、体で見てみると、
関節の構造などで、“あそび”がなければ、
機能的には運動が滞り、突っ張って動けず、怪我もしやすい。
器質的にも負担を掛ける。
ここでは、「あそび“も”必要」
ではなく「あそび“が”必要」なのである。